番   号

 (No. 72) 通番:51.1

会 社 名

 MNF

件   名
 トリクロロエチレン環境自主調査中間報告
発 生 日
 2009-05-12
場   所
 当社敷地内
登 録 日
 2009-05-17
概   要
1.はじめに
当社の会社再編計画の検討において、本年1月に新株主によって実施されました環境調査の結果、 敷地境界及び敷地内の計10箇所の地下水サンプルのうち、敷地内の3箇所のサンプルからトリクロロエチレンが検出されました。 このため、当社として環境自主調査を(社)茨城県公害防止協会に委託し、3月に実施した調査結果をご報告申し上げます。 なお、現在、追加調査を実施中であり、6月には最終報告の予定としております。
(トリクロロエチレンに関しては別紙ご参照下さい。)

2.土壌・地下水汚染の結果
3月に実施した調査結果は以下の通りです。 また、今回作成した地下水の流れを添付1に、調査箇所(4項に示す追加調査を含む)と検出された値を添付2に示しております。

(1)土壌汚染
土壌汚染対策法に準拠して、事業所敷地内全域の土壌ガス調査を実施した結果は、全ての地点(286カ所)、全ての項目(揮発性有機化合物11項目)で検出されませんでした。 また、ボーリングを行った敷地境界3箇所(SB1,SB2,SB3)、相対的高濃度地区2箇所(高B上流、高B下流)の土壌溶出試験において、 トリクロロエチレン及びその分解生成物はいずれも検出されませんでした。

(2)地下水汚染
1)B8地点に加え、B8上流地点(高B上流)で環境基準の約30倍を超えるトリクロロエチレンが地下水から検出されました。 一方、B8下流地点(高B下流)では、全ての項目(揮発性有機化合物11項目他、使用履歴から可能性のある合計17物質)が検出されませんでした。

2)敷地境界3地点(SB1,SB2,SB3)の地下水水質は、揮発性有機物化合物11項目他、使用履歴から可能性のある合計17物質について、全ての項目で地下水の環境基準を満たしており、 (2)1)のトリクロロエチレンによる地下水汚染は、敷地境界の外側へは及んでいないと評価されております。

3)対象地北側敷地境界に近いテニスコート周辺2箇所でトリクロロエチレンが検出され、このうち1箇所のトリクロロエチレンが環境基準を若干超過しており、 更に詳細調査を実施した結果、トリクロロエチレンについては環境基準の2.2倍の濃度が検出されました(D-4)。 なお、当該地区での調査時に、1,1,1-トリクロロエタン(環境基準の1/130)が検出されております(C-4)。

3.汚染原因の推定
3.1 使用状況
(1)トリクロロエチレン
使用履歴を調査した結果、昭和47年10月から平成11年12月まで転換工場の蒸発工程のコールドトラップ冷却用冷媒(昭和55年から平成11年までの購入量は3,529リットル)として、 また、平成13年度技術研究で500ミリリットル試薬瓶1本を購入し使用しておりました。

(2)1,1,1-トリクロロエタン
使用履歴を調査した結果、昭和47年(創業時)から平成7年まで、成型工場のペレット製造・検査工程において、機器、部品の洗浄、除染用として使用しておりました。

3.2 汚染原因の推定
(1)相対的高濃度地区(敷地内中央部)
コールドトラップ冷媒の補充のために持ち込んだトリクロロエチレンの空缶は、今回問題となった敷地内の汚染濃度の高い箇所を通って旧産業廃棄物置場に運搬し廃棄しておりました。 缶に残ったトリクロロエチレンは旧産業廃棄物置場への運搬の途中に誤って缶からこぼれ地中に浸透した可能性が考えられます。

(2)テニスコート地区
一方、テニスコート下の地下水から検出されたトリクロロエチレンについては、汚染原因は現状不明で、追加調査を現在実施中であります。

4.今後の対応
敷地境界での確認等の追加調査及び敷地内の効果的な浄化対策の検討・実施を行います。

4.1 追加(詳細)調査
(1)相対的高濃度地区
現時点でトリクロロエチレンの最高濃度が確認されているB8上流地点のさらに上流側( L-17)及び範囲特定のためにB8周辺(L-16,K-16)においてボーリング調査を行います。

(2)テニスコート地区

1)テニスコート地区の地下水の下流側敷地境界(A-1,C-2)でボーリングを行い、地下水水質調査及び土壌溶出量調査を行います。

2)特定された最高濃度地点(D-4)付近で、深度方向採水、土壌採取のためにボーリング調査を行います。

3)テニスコート地区の地下水の汚染ルートを推定するためにテニスコート地区の上流(D-5,G-6)においてボーリング調査を行います。


4.2 浄化対策
これまでの自主調査の結果、土壌の汚染は検出されず、環境基準を超える物質が検出されたのは、敷地内の地下水でありました。
揮発性有機化合物による地下水汚染の浄化対策として、効果的な浄化方式・設備の検討を行います。 なお、敷地境界付近にボーリングするサンプリング井戸(B4,SB1,SB2,SB3,A-1,C-2,G-6)について毎月1回、 トリクロロエチレン等を分析・モニタリングすることと致します。
 本報に添付書類がある時のリンクファイル名

  MNF20090517.pdf 

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